今回のテーマは、
飲酒後の急な発熱が発生する3つの理由と5つの対処法について。
飲酒後になんとなく体がだるくなったり、熱が出てきたと感じる人は少なくないようです。
元々日本人はアルコールに強くない体質の人の方が多いと言われています。
アルコールを分解する際に出る毒性のアセトアルデヒドが悪さをするということだけでなく、急に発熱する際には注意が必要になってきます。
今回は、飲酒後に発熱する3つの理由とその対処方法についてお伝えしていきます。
そもそも飲酒と発熱は関係があるの?
飲酒すると、なんとなく暑いな、と感じたという経験をしたことはありませんか。
これは、飲酒に伴ってアルコール分が体をめぐり、血液循環が活発になることから起こる反応です。
また、アルコールは肝臓で分解されるというのはご存知でしょうが、飲食したものを分解する時に私達の体は熱を発するようにできています。
食事をするとよほど冷たいものでない限り、うっすら汗ばむという経験も心当たりがあるはずです。
飲酒の場合は、分解するのに大量のエネルギーを必要とします。
と同時に、食べるものも消化するのにエネルギーを必要とするものが多いですね。
油っこいものも多くて、胃腸に負担がかかるものが少なくありませんから、私達の体はフル回転でそれらを消化しようとするので気がつかないうちに微熱を出していたりすることも少なくありません。
つまりお酒と発熱は、実は気がつかないうちに連動して起こっているものと言えます。
多くの場合消化にかかるエネルギーに使われて、さほど気にするほどの高さまではいかないのですが、そうでない場合もあります。
では、少し心配になってしまうような急な発熱はどうして起こるのかについて見ていきましょう。
飲酒後の急な発熱が発生する3つの理由
1) アルコールの分解速度に体がついていっていない
お伝えしたように、肝臓で行われるアルコールの分解速度に、元々分解酵素が少なくて体がついて行っていない場合に発熱が起こることがあります。
この場合はすでにしたたかに酔っていることが多いので、自覚がないこともあるでしょう。
多くの場合は微熱程度で済むことが多いようです。
2) 胃腸がアルコールで傷ついている
アルコールは刺激物ですから、胃腸が丈夫ではない人がいつもより多く飲んだりすると胃壁や腸壁が傷ついてしまって、そこから発熱する場合があります。
おつまみとして食べるものも刺激になるものが多いので、胃腸への負担は計り知れませんね。
3) 急性膵炎の兆候
大量の飲酒が引き金になって急性膵炎になる場合があることは、実はよく知られていません。
膵臓では、血糖値をコントロールするという機能の他にも食べ物を分解するという機能があります。
アルコールによるダメージで膵臓に炎症が起きると、様々な臓器にその毒素が流れ出すだけでなく、膵臓が自分自身を消化してしまうという状態に陥ります。
膵臓が腫れるだけの軽いものから、膵臓が自分を消化してしまって壊死してしまうという重度のものまで、症状は様々です。
おそろしいのは、膵炎を繰り返すことでがん化してしまうこともあるということ。
急性膵炎の症状の特徴は、「強い腹痛」「嘔吐(吐き気)」「下痢」「発熱」です。
急性膵炎の場合は迅速な対処が求められますので、腹痛を伴う発熱には注意が必要です。
飲酒後の急な発熱を治す5つの対処法
では、飲酒後の急な発熱にはどのように対処すべきなのでしょうか?
まずは、当然と言えば当然なことを書くのもどうかと思いますが、これが一番最初に浮かびますね。
① 脇の下や首の後ろを冷やす
寒気がしている場合はあまりオススメできませんが、大きな血管を冷やすと比較的早く熱が下がります。
深刻な事態でなければまずは大きな血管を冷やし、なおかつ飲酒後には体温調節が上手にできなくなる場合もありますのでしっかり保温を心がけてください。
②飲酒の前後には肝臓の働きをサポートするようなサプリメントを摂取しておく
今はコンビニでも肝臓の働きを助けるサプリメントが多く発売されていますし、普段から肝臓の機能を高めるものを定期的に摂取しておくことも大事な対処法と言えます。
発熱が起こっている場合でも多くのサプリメントが熱冷ましには効果はないにしろ、体の消化を助けてくれて、なおかつ消化活動をサポートして健康な状態に保つサポートをしてくれます。
サプリは絶対に備えておこう!
③胃腸薬を飲む
胃壁や腸壁が傷ついて熱が出ている場合は、まずは粘膜を正常な状態に戻すことが一番の近道と言えます。
胃腸薬を飲んで、体をよく休めるようにしましょう。
④水分を多く摂取する
熱が出ている時には汗をかくと発散されやすいという話を聞いたことがあると思います。
肝臓がアルコールを分解し、アルコールの血中濃度を下げていくのにも水分は必要となります。
スポーツドリンクやビタミンが多く含まれているような飲料を選び、脱水症状に陥らないようにすることも有効です。
⑤腹痛と嘔吐や下痢を伴う場合は早めに病院を受診する
前述したように、腹痛を伴う発熱は急性膵炎の可能性があります。
急性膵炎は猛烈な腹痛が続くので、心臓にも負担がかかります。
早めの対処をしないと進行してしまうので、「二日酔いかも…」と自己判断せずに腹痛がある場合は救急車に乗るなどしてでも早めに病院を受診しましょう。
飲酒後の急な発熱が発生する3つの理由と5つの対処法まとめ
今回は、飲酒後の急な発熱が発生する3つの理由と5つの対処法についてお伝えしてきました。
発熱の理由1) アルコールの分解速度に体がついていっていない
2) アルコールやおつまみで胃腸がダメージを受けている
3) 急性膵炎の可能性
急な発熱への対処法1) 大きな血管を冷やす
2) 肝臓の働きをサポートするサプリメントを摂取する
3) 胃腸薬を飲む
4)水分を多めに摂る
5)腹痛を伴う場合は病院を受診する
いざ発熱が起こってしまうと以上のような対処法がありますが、一番重要なことは自分の酒量とペースを守って飲酒するということです。
発熱は体が無理をしているサインでもあります。
まずは体に無理をかけないように飲酒する工夫ができるのが一番ですね。
できれば自分のペースを守るように心がけ、もし発熱が起こってしまったら今回のことをご参考にしてみて下さいね。