今回のテーマは、
飲酒後の腹痛や下痢になる3つの理由と5つの予防策と対処法について。
お酒を飲むと起こる下痢、本当に困ります。何度もトイレに行くと、お尻痛くなっちゃいますよね。
ここでは、お酒を飲んだ時に起こる下痢の原因とその対処法を調べてまとめてあります。
よく下痢になってしまうという方はぜひご参考にしてみて下さい。
飲酒後の腹痛や下痢は急に発生する
急な腹痛や、下痢は、本当に困りますよね。
まず、下痢という症状がどう言う事なのかをご説明いたします。
食べたものは、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸など4さまざまな消化器官を通って、
消化・吸収され、エネルギーや身体に必要な物質として全身に運ばれています。
そして、その過程で消化されずに残ったものは便として、体外へと排出されています。
このとき排出される便には水分も含まれていて、健康な人であれば水分の割合は70~80%と言われています。
ところが、何らかの原因により便の水分量が増え、便が泥状や水様になってしまう事があります。
この泥状や水様になった便の事を「下痢」と言います。
飲酒後の腹痛や下痢になる3つの理由
下痢にはいくつかの種類があります。
下痢の種類は、水分量が増加する原因によって4つにわかられます。
浸透圧性下痢・・・腸の外から水分を取り込もうとする性質(浸透圧)が高い食べ物
(砂糖や塩分が多いものなど)や、下剤などが腸管内にたまると、腸内に多くの水分が残り下痢をする事があります。
滲出性(しんしゅつせい)下痢・・・細菌性腸炎やウイルス性腸炎などで腸内に炎症があると、炎症している部分から細胞内の体液や血液が腸内に滲み出し、水分量が増える事があります
分泌性下痢・・・コレラ菌や赤痢菌などが原因で、消化管の粘膜からの分泌液が増えてしまう事あります。その結果、腸内の水分量が増えてしまいます
腸管運動異常・・・腸では口から摂取したものを肛門に運ぶために蠕動運動(ぜんどううんどう)が行われています。
過敏性腸症候群などが原因で、この蠕動運動が活発になりする事があります。
下痢型の過敏性腸症候群ですと、蠕動運動が活発化しすぎると、腸の内容物は腸内を速いスピードで通過する事となります。
そうすると腸内で水分が十分に吸収されないまま便として排出されるため下痢になる事があります。
お酒の飲みすぎが原因の下痢の理由としては、小腸は約80%ものお酒を吸収しています。
お酒を飲みすぎると、小腸の粘膜にある酵素の働きが弱まって糖や脂肪、水分、ナトリウムなどが吸収されにくくなり、浸透圧性の下痢になる事があります。
さらに小腸で消化、吸収されなかったものが大腸に流入し、排出物が増えます。
そうすると、抹消化・未吸収物を速く排出しようと、大腸の蠕動運動が活発になり、
通過するスピードが速くなります。
その結果水分の多い状態で便が排出されお腹をくだしてしまいます。
つまりお酒を飲んだ時に起こる急な下痢の原因は浸透圧性と腸管運動異常、があるのですね。
下痢の種類はわかりました、では具体的にはどんな事でしょうか。
1つ目・浸透圧性下痢は浸透圧が高い食べ物(炭水化物・砂糖や塩分)が原因です
揚げ物などの脂肪分の多いおつまみもよくないですね。
2つ目・腸管運動異常の下痢は水分の多い状態で便が排出されお腹を下してしまいます。
3つ目・体調が悪い時、腸が疲れていて機能が低下している事が多いので、
機能が低下していると、食べ物の消化、吸収、水分を回収する力が
水分吸収する力が弱っていると便の水分量が増えてしまって下痢になります。
もともとお腹を下しやすい体質の方もアルコールの刺激によって、下痢になりやすい事もあります。
飲酒後の腹痛や下痢の5つの予防策と対処法
お酒を飲んだ時に、下痢や腹痛を予防し対策する方法としては、お酒の量や、おつまみを気を付けるのが1番です。
1ご自身のお酒の適量を超えている可能性があるので、飲酒量を見直してみましょう。
2おつまみは脂っこくなく、消化のしやすいメニューを選ぶ事。
3体の体調を把握して、体調が悪い時はお酒を控えるようにしましょう。
4お酒を飲む前に、少し何か食べておいて、胃や腸の負担を減らしましょう。
5お酒を飲んだ後、締めにラーメンを食べると脂肪分が増え下痢になりやすくなるので、
お茶漬けなど、あっさりしたものにしましょう。
下痢になりやすいお酒の種類としては、何杯も飲む事で水分を多く摂取しやすい、
ビールやチューハイです。
量にもよりますが、ゆっくり少しずつ飲めるワインなどを選んだ方がよさそうです。
また、下痢になってしまったら、脱水を防ぐために、室温の水、麦茶を、少しずつこまめに飲用するようにしましょう。
飲酒後の腹痛や下痢になる3つの理由と5つの予防策と対処法のまとめ
なんでもそうですが、食べ過ぎや飲みすぎはお腹を壊しますよね。
下痢もそうですが、胃腸炎や膵炎を起こしてしまう場合もあり、胃腸炎は下痢と嘔吐、膵炎は下痢、嘔吐、激しい腹痛を伴います。
量を控えめにしてお酒は適度に、おつまみは脂っこくないあっさりしたものを、食べるように心掛けたいですね。
お酒の飲みすぎによる下痢は、痛みが少なく、お酒を控えると症状が改善するといった特徴があります。
下痢が2.3日続いたり、下痢以外にも症状がある、お酒をやめても症状が治まらないという場合は、早めに病院を受診するようにしましょう。